肩こりと並び、「日本人の国民病」と言われるほどに、私たちの多くを悩ませる腰痛。
腰痛に苦しむ患者さんが多いことはもちろん、現在治療家として活動されている先生方にとっても、悩みの種であると言えますよね。
「どんなに手技や理論を習得しても、目の前にいる腰痛の患者さんを救えない・・・」
「一度施術をしても、時間がたつと症状が戻ってしまう・・・」
「施術を受けている患者さんから不安や不信感が伝わってきて、治療家としての自信を失ってしまった・・・」
・・・このように、終わりの見えない悩みに日々直面している先生方は少なくないでしょう。
しかし、そんな悩みを持つ先生方に朗報です!これらの悩みと手ごわい腰痛の症状は、指1本の手技で解消できるのです。
そこで今回は、痛みに関する研究の第一人者である坂戸孝志先生による、永久に腰痛を消滅させる手技「緩消法」をご紹介します。
1.緩消法とはどんな治療法なの?
緩消法の考案者である坂戸孝志先生は、18歳のとき、事故によって重度の腰痛を発症しました。
日本中の医療機関や治療院を回って症状の改善を試み、300万円以上の費用をかけたにもかかわらず、症状は変わらないまま・・・。
結果、寝たきりの生活を強いられていました。
そんななか「誰にも治せないこの痛みは、自分で解決するしかない!」と
覚悟を決め、海外の研究資料をヒントにした「筋弛緩法」を考案し、自力での腰痛克服に成功しました。
坂戸先生の経験から生まれた筋弛緩法は、その後3,000名を超える難治症患者さんからの協力を得ながら改良を重ね、2012年1月に日本統合医療界にて発表されました。
続いて国立情報研究所「Ciinii Articlles」に登録され、筋肉弛緩法は実際の医療分野でも認められる施術法としての地位を確立しました。
現在では日本全国から13,000名以上の患者さんと700名を超える医療従事者から絶賛されています。
固まった筋肉を、本来あるべき軟らかい状態に戻す。それを可能にする緩消法は、腰痛の根本改善に絶大な効果を発揮してくれます。
■ポイント
・緩消法とは、固まった筋肉を軟らかい状態に戻す方法
・坂戸先生自身の闘病生活によって生まれた
・現在では、さまざまな治療家の先生方や医療機関にて注目を集める治療法として確立されている
2.腰の筋肉を無緊張にする緩消法
緩消法とは、慢性的な腰痛を指1本の施術で改善させ、同時に症状の再発を防ぐ方法です。
一度施術をしても再発しやすい腰痛にこれほどまで強いアプローチができる理由は、緩消法ならではのメカニズムにあります。
そこで・・・本題に入る前に、慢性的な腰痛が定着しているケースの、腰の筋肉の状態について見ていきましょう。
レベル別に見る筋肉の硬さと、腰痛の状態
さて、筋肉の硬さを10段階に分類すると、
————
10:もっとも硬い
9:毎日痛みを感じる
8:毎日痛みを感じる
7:毎日痛みを感じる
6:痛みを感じる
5:痛みを感じる
4:力こぶができる
3:力こぶができる
2
1
0無緊張
————
以上のような状態になります。
緊張状態が深刻であればあるほど筋肉が硬く、反対に無緊張状態では軟らかいです。
硬い状態では筋肉に指がほとんど入っていかず、軟らかい状態では10センチほど指が入るくらい、両者にははっきりと違いがあります。
慢性的な腰痛に悩んでいる方は、腰の筋肉が硬い状態にあるケースがほとんどです。
腰痛でなくとも、身体のどこかに痛みやしびれ、冷えなどの症状が目立つ方にも、この傾向がよく見られます。
ここで強調したいポイントは、腰の筋肉を軟らかい状態にしてしまえば慢性的な腰痛は永久に消滅するという点です。腰痛以外の身体の痛みやしびれ、冷えなどの症状も、同時に消滅します。
今まで、このようなアプローチができる治療法は、探してもありませんでしたよね。
数多くの治療家や研究者が試しても失敗に終わっていた願望が、坂戸先生が考案・開発した緩消法によって実現されました。
筋肉本来の軟らかさを取り戻す
緩消法における最大のポイントの一つは、「筋肉の深部までにアプローチし、本来の軟らかさを取り戻す」という点です。
このアプローチができなければいくら腰痛に対して施術をしても再発を繰り返し、根本的な解決にはつながらないためです。
10段階レベルの表にもある通り、筋肉の本来の軟らかさは「0」の無緊張状態を指します。
「0」の状態とは、生まれたばかりの赤ちゃんの筋肉のようにプルプルでフニャフニャ。そして、一切の緊張が見られない。
この状態にまで戻していけば、慢性的な腰痛は根元から改善されます。
赤ちゃんと違って私たち大人はある程度の緊張状態に置かれるため、「そんなことは難しいんじゃないか?」と思われるかもしれませんが、心配はありません。坂戸先生が考案・開発した緩消法でなら可能なことです。
脳梗塞の治療にも用いられている緩消法
坂戸先生が作り上げた緩消法は、脳梗塞への治療として医療機関でも実践されています。
脳梗塞の患者さんによく見られる、「拘縮」状態。血管や筋組織、神経組織をはじめとする軟部組織が変化して、可動域に制限が生じている状態です。
脳梗塞にかかると身体を動かせない状態が続くため、関節が硬くなったり動きが悪くなったりして、拘縮につながってしまうのです。
この状態に対して従来では正しいアプローチができず、脳梗塞を患っていた方は拘縮状態をそのままにして生活せざるを得なくなっていましたが、
緩消法によって拘縮の消滅ができるようになりました。
その成果が認められ、緩消法は現在では多くの医療機関に取り入れられています。
すべての慢性痛にも対応できる!
緩消法の特徴は、腰痛だけでなくほかの痛みや症状にもアプローチできる点です。
何故なら、慢性的な痛みの原因はすべて筋肉の拘縮状態に見られるためです。
ちょっと例え話をすると、私たちは生まれたころからハイハイしだすまで、6カ月ほどの期間をほとんど動かずに過ごします。
手足を軽く動かすときはあっても、歩いたり走ったりはせず、「寝たきり」に近い状態ですよね。
このような状態で数カ月を過ごすのは、実は人間だけなのです。
通常、人間は2カ月以上身体を動かさなければ筋肉が固まってしまいます。
赤ちゃんのころは約6カ月動かさないことになりますので、ここで腰の筋肉が拘縮します。
その状態を大人になるまで持っていき、痛みや不快症状に悩むようになるのです。
こうして考えていけば、慢性痛へのアプローチはいたって難しくありませんよね。腰の筋肉を深部まですべて、軟らかくしてあげればいいのです!
緩消法ならではの理論とアプローチを使えば、今まで改善が不可能であったどのような痛みや症状をも取り去ることができます。
■ポイント
・筋肉の硬さを10段階に分けると、慢性痛に悩む患者さんは「7」の状態にある
・筋肉本来の状態、無緊張の状態にすれば、慢性痛の消滅につながる
・緩消法は脳梗塞の治療にも用いられている
・腰の筋肉にアプローチすれば、あらゆる慢性痛や症状を改善できる
3.永久的な症状の再発防止も可能にする緩消法
筋肉に本来あるべき軟らかさを取り戻させる「緩消法」にはさまざまなメリットがありますが、なかでも特筆すべき点は「ほとんど永久的に良い状態を保てること」です!
「腰痛への施術をしても、時間がたつと症状が戻ってしまう」
「環境やライフスタイルの影響を受け、良い状態が続かない」などと
患者さんから不安の声を寄せられている治療家の方には、もっとも喜ばしいメリットの一つとも言えるでしょう。
筋肉を限界まで軟らかい状態にするからこそ、再発の防止につながる!
緩消法では、図にある「10」の状態にまで硬くなった筋肉も「0」の状態に戻します。
こうして筋肉の本来あるべき状態をインプットしてしまえば、筋肉は二度と固まれなくなります。
その良い状態を、ほとんど自然に維持できるようになるのです。
患者さんのほうで無理に動かすと「7」の状態になる可能性も否定できませんが、それ以上硬くなることはありません。
また、そのレベルになってもきちんとアプローチすれば軟らかさが戻り、無緊張状態がまたやってきます。
つまり、緩消法は慢性的な腰痛の根本原因を完全に消滅させるだけでなく、症状が再発しない状態まで整えることができるのです!
今までにあらわれなかった革新的な方法であるとともに、患者さんにも治療家のみなさまにとっても非常に役立つアプローチと言っても過言ではないでしょう。
■ポイント
・緩消法で筋肉を極限まで軟らかくすると、良い状態をほとんど永久的にキープできる
・緩消法は症状の根本改善と再発防止を可能にする
4.最後に・・・
筋肉を押したりもんだり、骨格を矯正したり、姿勢を改善したり、薬や食事への向き合い方を考えたり・・・
そんな努力を重ねてもなかなか消えてくれない腰痛に、挫折感と絶望感を覚えてきた治療家の方は、決して少なくありません。
技術や知識を駆使しても状況を打破できないことは、治療家としてとても辛いことではないでしょうか?
しかし、それらの努力にもかかわらず結果が生まれないのは、当然のことです。
あなたの努力が報われないのは、痛みと症状へのアプローチが根本的に間違っているから。筋肉の緊張にアプローチしなければ、痛みは消えないものなのです。
あなたがどんなに慢性的な腰痛で困っている患者さんでも難なく治療でき、治療家としての自信を取り戻すためには、緩消法が大いに貢献してくれるでしょう。
坂戸先生の闘病生活から生まれた奇跡の治療法を、ぜひあなたも学び、腰痛や身体の不調で悩まれている患者さんを救ってあげてくださいね!