今回は、実際に患者さんへの治療で困っていた治療院を突撃訪問し、緩消法がいかに効果を発揮するかを検証しました!

今回訪れた治療院は、茨城県水戸市の「和知接骨院(院長:和知康則先生)」

和知先生は現在、2人の患者さんへの対応に困られていました。

そこで今回、坂戸先生自身が和知接骨院を訪れ、2人に緩消法を試しみたところ・・・

1.1人目のケース:ギックリ腰に悩んでいた14歳の少女


1人目の患者さんは、最近になってギックリ腰を発症した14歳の症状(以下、Aさんとします)。

バレーボール部のキャプテンを務めるスポーツ少女で、頼もしいイメージが伝わってきます。


そんなAさんは、バレーボールの練習中に腰を痛めてしまい、今では部活動がままならない状態になっていました。


体勢を変えると辛く感じていたAさん

坂戸先生は現在のAさんの状態を確かめるために、無理のない程度で身体を動かしてもらいました。


腰が痛いということで、上体を前に倒したり後ろに倒したりして、どのような反応が生まれるかをチェックします。

案の定、Aさんは前屈も後屈も辛いと感じていて、動作のたびに苦痛を顔ににじませていました。


このような状況下でも、緩消法を使えば、時間がたつにつれて前屈も後屈も楽になります。


触診で状態を確かめ、緩消法を実践すると・・・?

Aさんの状態を確認するため、触診をおこないました。


幸い起立筋あたりが腫れている様子は見られなかったため、それほどダメージを受けていないと判断しました。

無理な体勢や動きによって筋肉に負担がかかるとき、カルシウムが動いてこれ以上のダメージができることを防ごうとします。

一見ありがたい働きではあるものの、その後は痛みとなって私たちを悩ませてしまう原因でもあります。


しかし、ここでカルシウムを上手に抜いてしまえば、痛みも筋肉のこわばりも楽になっていくのです。

触診後、坂戸先生は起立筋あたりに指先を当て、Aさんに左右に身体を動かしてもらいました。


最初こそ痛みを感じているように見受けられましたが、それは筋肉が固まっているサインです。

スポーツをする方に起こりうることですが、筋肉が無緊張の軟らかい状態になれば、スポーツをしていても痛みが出なくなるのです。


緩消法実践後、前屈も後屈もすっかり楽に!

緩消法を一通りおこない、再びAさんに前屈と後屈を試してもらいます。

施術前の辛そうな感じが一気に変わり、前屈にいたっては手が床につくほどにまで改善されていました!

「これでバレーボールに集中できる」と、Aさんも嬉しそうな様子であったことが印象的でした。


2.2人目のケース:重度の腰痛と線維筋痛症に悩んでいた13歳の少年

2人目の患者さんは、13歳の少年(以下、B君とします)です。


1年半前ほどにドッジボールをしていると腰が痛み出し、それが後遺症のように残ってしまっているということでした。

今では腰を曲げたりひねったり、走ったり、ひどいときにはたっているときにさえ痛みを感じるそうです。


現在は野球部に所属していて、ショートやセカンド、時にはキャッチャーもこなすというB君。


特にキャッチャーは座る動きが続くため、その分腰への負担が強くなることに悩んでいました。

また、運動中に痛みを感じてしまうにもかかわらず部活動を休むわけにもいかず、毎日辛い思いをしていました。

接骨院で施術を受けた後は楽になるものの、運動中に症状が戻ってきてしまうのです。

病院でも原因がわからなかったB君の痛み

B君は1年半以上もの間、腰の痛みに悩んでいましたが、それ以外にも首や全身にわたる痛みを気にしていました。


あまりに症状が辛いために整形外科を受診すると、はっきりとした原因がわからないという結果に。


「椎間板の損傷」「軟骨のすり減り」を指摘され、どうしたらいいか見えずに困り果てている様子でした。


B君の痛みは線維筋痛症から来ていた!

坂戸先生がB君からお話を聞いたり身体に触れたりするなかでわかった点は、B君が線維筋痛症を患っているということでした。


線維筋痛症とは?

線維筋痛症とは筋肉や関節、腱などの組織に、慢性的な痛みやこわばりを感じる症状です。

症状はほとんど全身に及び、場合によっては深刻な疲労感や倦怠感、不眠などの症状がもたらされることもあります。

症状自体はそれほど認知度が高くないものの、1990年にアメリカリウマチ学会で認められたという背景もあり、日本でも徐々に線維筋痛症に関しての理解が深まってきています。

線維筋痛症への治療法はまだ確立されていない

現在ではある程度の認知度が高くなってきているにも関わらず、いまだに線維筋痛症への有効な治療法は生まれていません。

その理由は、線維筋痛症のはっきりとした原因が解明されていないためです。

線維筋痛症の患者が症状を訴える場所を検査してみても、特に目立った異常が見つからないケースがほとんどです。

原因がまだ明確に把握されていないことから、根本改善を実現できる治療法を生み出せないのです。

よって、現在では薬物療法と、マッサージやヨガ、気功、鍼灸治療などの非薬物療法が、対症療法として選択されています。

医療機関でも適切な対応が難しい線維筋痛症に、緩消法がどのように作用するか、そこで実際に試してみました。


筋肉の緊張にアプローチし、痛みを消していく

ここからは、先ほどのAさんにおこなったように、B君に座ってもらっての緩消法の実践が始まります。


腹斜筋あたりに指先を当て、左右に動いてもらう流れです。

この動きで治療家の先生に気をつけていただきたいことは、指の腹ではなく指先を使うことです。

緩消法の目的は筋肉の束のなかにある筋原線維を止めることなので、小さな面積でのアプローチが必要不可欠になります。


この場合、1cm²以下の指先でなら正しいアプローチができますが、1cm²以上ある指の腹でアプローチをしてしまうと、緩消法の効力が適切に働かなくなってしまうので、使うときには指先を意識しましょう。


先ほどのAさんと比較して、B君は身体を左右に倒す動きをとても辛く感じていました。

痛みを感じる手前まで身体を倒すように調整しても、表情からは痛みや辛さが伝わってきます。

デモンストレーションをするなかで、肋骨から腸骨にかけての腹斜筋あたりの緊張が目立っているように感じられました。


肋骨を下に下げる筋肉が緊張すると、それを防ぐために起立筋あたりが緊張し、痛みが生じてしまいます。

つまりその真横を軟らかくすれば痛みもこわばりも楽になりますが、触れている段階での痛みが残っている様子でした。


首にもアプローチし、腰の痛みを取り除く

そこで坂戸先生は、緩消法を使う場所を腰から首に移動しました。


頸椎から出ている神経周辺の、筋肉の緊張を解くと、腰にアプローチしても痛みが出にくくなります。

今回のB君はあまりにも症状が辛そうに見えたため、裏技のような手段を試しました。

頸椎に触れてみると、痛みを感じていたB君。しかし、再び腰にアプローチすると、前よりもずいぶん痛みがなくなったことに驚いていました!


一通りの施術をおこなった後、B君には施術前のように前屈や後屈を再び試してもらいます。

完全に痛みが消失したわけではないものの、先ほどとは見違えるほどに楽になっている様子がわかりました。


腰を横にひねる動きも軽々とこなせるようになり、この状態でならバッティングも難なくできそう、と嬉しそうに話すB君の笑顔が印象的でした。


3.最後に・・・

以上、2人の患者さんに協力していただき、緩消法の効果を実証していきました。


ここで分かった点は、緩消法は急性的な症状や医療分野でも対応に難航している線維筋痛症にも、高い効果を発揮できることです。

固まってしまった筋肉を正しいアプローチで緩めてあげれば、あらゆる痛みや不調は改善されていくのです。

もし治療家のあなたがなかなか治せない症状にお悩みなら、坂戸先生が考案・開発した緩消法が大きく貢献してくれるでしょう。

患者さんの悩みも治療家の先生の悩みも短時間で解決してくれる、あらゆる症状にすぐ効果を出せる緩消法を、ぜひあなたにも取り入れていただきたいと願っています。

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