患者さんでも、または治療家の先生方でも悩んでいるケースが多い、足の冷え。


「足が冷えてしまい、痛みさえ感じる・・・」


「足が冷たいので、気になって眠れない・・・」


「電車や飛行機での移動中、足にブランケットをかけていないと落ち着いて過ごせない・・・」


・・・など、日常生活のあらゆる場面で足の冷えに苦しんでいる方を、非常に多く見かけます。

どんなにセルフケアを試しても時間がたてば元に戻ってしまうことも、冷えならではの辛さですよね。


しかし、そんな足の冷えも、坂戸孝志先生による「緩消法」で解消できます。

そこで今回は冷えのメカニズムに加え、緩消法でどのようにアプローチしていくかをお話ししますので、冷えに悩んでいる方はぜひチェックしてくださいね!

1.緩消法は、冷えにも効果的です!

緩消法は慢性的な痛みや不調に優れた効果を発揮する方法ですが、実は冷えも簡単に改善できます。

というのは、身体の痛み、不調、冷えは筋肉の緊張から来ており、それさえ緩めてしまえば自然に良くなっていくからです。

足の冷えも同じことです。これからメカニズムとアプローチについてお話していきますので、ぜひ読み進めていってくださいね。

2.足の冷えについて

さて、ここからはいよいよ足の冷えについてのお話です。

症状へのアプローチに取り掛かる前に、身体と足の冷えがどのようにして起きているかをおさらいしておきましょう。

足の冷えには2種類ある!

「足の冷え」と一口に言っても、「足全体が冷える」「指先が冷たい」など、患者さんが訴える症状は一人ひとりによって変わります。

ここで足の冷えを分類してみると、


①足全体が冷えるケース

②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース


の2種類になります。冷えがどのように起きているかによって緩消法のアプローチが違ってくるため、「どこが冷えているのか?」を必ず確認してくださいね。

①足全体が冷えるケース

足が全体的に冷えている場合は、鼠径部の下に通る動脈がキーポイントになります。

該当する場所の周辺にある筋肉がこわばり、血管がつぶれて血行不良が起こってしまっています。
すると足全体に血液が流れなくなるため、足が冷えてしまうのです。

この状態から冷えを治すには、鼠径部の筋肉を軟らかくすることが大事です。

②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース

これに対し、膝から下だけが冷える場合と膝、足指から先が冷える場合には、膝の後ろの筋肉に通る動脈に注目しましょう。

動脈周辺の筋肉が硬くなり、血管がつぶれ、血行不良が起こったために冷えてしまうのです。

足指まで血液がきちんと届いていない状態になっているのです。


こちらも①の全体的な冷えと同じように、動脈周辺にある筋肉を軟らかくしてあげることがポイントになります。

足の冷えに効果的なアプローチは、筋肉を緩めること!

ここまでお話しすれば、足の冷えにどのようなアプローチをしたらいいか、わかってきたでしょうか。

①のケースでも②のケースでも、根本原因は筋肉のこわばりです。

したがって、これらの筋肉を軟らかくしてあげれば、冷えは簡単かつ短時間で改善されます。

筋肉のこわばりは足の冷えだけでなく、身体全体の冷えの原因でもあります。だからこそ、冷えへのアプローチには筋肉に注目する必要があるのです。

■ポイント

・足の冷えには、「①足全体が冷えるケース」「②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース」の2種類がある

・「①足全体が冷えるケース」は、鼠径部を通る動脈周辺の筋肉のこわばりが原因

・「②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース」は、膝の後ろに通る動脈周辺にある筋肉のこわばりが原因

・①②に関連する筋肉を軟らかくすれば、血行不良が改善され、冷えがなくなる

3.指1本で足の冷えをストップ!緩消法によるらくらく改善法

では、これからは足の冷えをストップさせてしまう方法をご紹介しましょう。

指1本で足の冷えが消える、患者さんにも治療家の先生方にも喜んでいただける方法です。


「①足全体が冷えるケース」「②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース」で触れる筋肉が違いますが、基本的な動きは同じで、緩消法を使います。

①足全体が冷えるケース

「①足全体が冷えるケース」は、鼠径部周辺の筋肉を意識します。

ここに親指(親指だとアプローチがわかりやすくなります)の指先を当ててください。

そうすると、痛みを感じるはずです。痛みを感じて硬さがある場所は冷えている場所でもあるので、ここにアプローチしましょう。


筋肉に指をあてたまま片方の足を上げます。
立った状態で、膝を曲げて上げ下げ(縮める、戻すの動き)をしていく形ですね。

その動きを数回繰り返したら、2秒以上間隔をあけ、同じ場所か指1本ほど離れた場所で先ほどの動きを繰り返してください。

そうしていくうちに足の筋肉が軟らかくなって血液が流れるようになり、冷えがなくなっていきます。

②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース

「②膝から下が冷えるケース、膝や足指から先が冷えるケース」では、膝の後ろあたりにある筋肉を意識します。

こちらを指先で押すと強い痛みを感じますので、軽く押すだけで構いません。


膝の後ろあたりにある筋肉にアプローチする場合でも、動きは①のケースと同じです。
「縮める、戻す」の動きを意識し、筋肉に指を当てたまま足を上げ下げしていってください。


この動きを数回繰り返すと、膝の後ろの筋肉がだんだんと軟らかくなって血行が改善され、指先まで温まっていきます。

 こちらでも「①足全体が冷えるケース」と同じように、緩消法の動きを数回繰り返したら2秒以上間隔を空けてください。

これらの方法があれば、辛くてなかなか消えない消えを簡単になくせます。ぜひ、普段の生活に取り入れて、冷え知らずの状態を維持してくださいね!

落ち着いて動きを繰り返すことがポイント

足の冷えに対しての緩消法をおこなうときは、「落ち着いてやること」を意識しましょう。

慌てずに落ち着いて、筋肉や動きを確認しながらやることがポイントです。

焦らずに一つひとつの動きに集中すれば、簡単かつ短時間で冷えを解消・改善できます。

■ポイント

・①のケースには鼠径部周辺の筋肉に親指の指先を当て、「縮める、戻す」を意識して足を動かす

・②のケースには膝の後ろあたりにある筋肉に親指の指先を当て、「縮める、戻す」を意識して足を動かす

・これらの動きを繰り返すと筋肉が軟らかくなり、血行不良が改善されて冷えが消える

4.最後に・・・

冷えがなかなか解消されずに悩んでいる方は、決して少なくないでしょう。

冷えのせいで眠れなくなったり、常にストールやブランケットを持ち歩かなければいけなかったりなど、健康・ライフスタイルにおいて不便で面倒な思いをせざるを得ないほどです。


しかし、そんな頑固な冷えも、緩消法でなら指1本で消せてしまいます。

足の冷えがなくなれば身体が楽になり、笑顔で楽しい毎日を満喫できるようになります。

それを可能にするためにも、ぜひ緩消法を取り入れてくださいね!

関連する記事

花粉症の真の原因&治るメカニズム

すぐに呼吸を軽くする裏ワザ

喘息をストップさせた奇跡の方法

視力を回復させる方法(最短2分)

膝痛患者を15秒で完全に正座できるようにした裏ワザ

指1本でヘルニア、狭窄症を消失させ再発させない筋弛緩法

記事一覧へ