腰や膝などの慢性痛、ギックリ腰をはじめとする急性症状、果ては医療機関でも苦戦する難病にまで絶大な効果を発揮してきた、
「痛みに関する研究の第一人者」坂戸孝志先生による緩消法。
その効果とインパクトは治療院業界全体に広まり、治療家の先生方でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし・・・緩消法のすごさは、それだけにとどまりません。
あらゆる痛みや症状を消滅しさせてしまうだけでなく、何と、再発まで防いでしまうのです!
一度施術をしたら症状が戻らない、緩消法とはそれほど即効性と持続性に優れた治療法なのです。
そんななか、緩消法について現在では治療家の先生方から多くのご質問をいただいております。
今回は「痛みの再発を完全に止めてしまうには、どの筋肉を狙う?」という疑問にお答えしていきますので、ぜひ読み進めていってくださいね。
1.痛みを完全に消すには、「あの筋肉」に注目!?
緩消法とは、坂戸孝志先生が考案・開発した、治療院業界でも医療機関の世界でも革新的と言える方法です。
多くの症状の根本原因である「ある部分の筋肉」を緩めてあげれば、痛みは勝手に消えていく。
現在では数多くの治療家の先生方はもちろん、医療機関でも利用していただいている治療法です。
さて、実際に坂戸先生のDVDを視聴したりセミナーに参加したりした多くの方が気づかれることは、緩消法の基本的なアプローチは「腰」だという点です。
腰回りの筋肉に指先を当て、患者さんにしばらく動いてもらっていると、痛みが消えてしまうのです。
でもここで、「膝も腕も手首も、どんな症状でも腰にアプローチするの?」と思われる方も、決して少なくないですよね。
実際に今回、「すべてにおいて腰の筋肉を優先すべきなのか?ほかのどの部位よりも優先し、腰の筋肉を軟らかくするべきなのか?」
というご質問をいただきました。
痛みを完全に消すなら、腰の筋肉を優先!
今回のご質問に対し、結論からお答えしますと、その通りです。
これからその理由についてお話しします。
■ポイント
・緩消法の基本的なアプローチは腰
・痛みを完全に消すなら腰の筋肉を優先すると、再発防止につながる
2.再発を防ぐためには腰への緩消法がキーポイント
腰の筋肉のこわばりが解消されると、基本的には身体全体の緊張が緩和されます。
これによって患者さんは自然に良い状態を保てるようになり、再発を防げるようになるのです。
短時間で施術効果を出したいのであれば患部へのアプローチが有効ですが、患者さんにできるだけ長い間健康でいていただきたいのであれば、腰へのアプローチがポイントになってきます。
短時間で結果を出す場合と、再発を防ぐ場合がある
緩消法では、
①短時間で結果を出す場合には、患者さんが訴えている場所を施術する
②再発防止につなげるなら、腰の緩消法をする
という段階があります。
①の場合なら、長い間症状に苦しんでいる患者さんに喜んでもらえるでしょう。数か月、いや数年も痛みや不快症状を抱えていて、複数の治療院に通ったけれど良くならない。
そのような症状を30分の施術時間で消滅させることは難しいですが、緩消法でならもっと短い時間でアプローチできます。
しかし、症状を二度と再発させないためには、やはり②で腰へのアプローチが必要になってきます。
腰への筋肉の緊張が取り除かれると、全身の緊張緩和にもつながるため、よほどのことがなければ再発しなくなるからです。
■ポイント
・緩消法には、
①短時間で結果を出す場合には、患者さんが訴えている場所を施術する
②再発防止につなげるなら、腰の緩消法をする
という段階がある
・症状を完全に消すなら、腰へのアプローチが有効
3.腰の筋肉を軟らかくすると、身体中の筋肉が軟らかくなる!?
加えて、緩消法がなぜ腰の筋肉に注目するか、それは「腰の筋肉が軟らかくなれば、全身の筋肉も軟らかくなってしまうから」です。
腕でも手首でも膝でも、腰にさえアプローチできればすっかり変わり、痛みがなくなります。
ひどい慢性痛に悩む患者さんがいたとして、患部を触ると筋肉の深部まで硬くなっているとしますよね。
30分の施術時間で、例えば7センチほどある筋肉のこわばりを軟らかくするって、ほとんど不可能です。
しかし、ここで腰の筋肉にアプローチしてしまえば、患部にもその影響が伝わります。
結果、勝手に軟らかくなって症状が消えてしまうのです。
1回の施術で取り除けないほどの症状があったとしても、少なくとも半分は改善できます。
それだけでも患者さんにとっては驚きの出来事になるはずです。
そうして腰の筋肉が原因になっていたから、腰にアプローチしたと患者さんにお話しすれば、結果が出ている分、間違いなく信頼してもらえますよね。
そのために腰へのアプローチが重要なのです。
再発まで防げてしまう!?緩消法のすごさの秘訣
一度施術をすれば、その症状は劇的に楽になる・・・
それができる治療法は世の中に数多くあります。
しかし、「その状態をどれだけ長く維持できるか?」という問いに関しては、治療法ごとに答えが変わってくるでしょう。
一方、緩消法は施術をしてからその後は、症状が出ないという特徴があります。
こわばっていた腰の筋肉を、無緊張の状態にする。
そして人間の体の筋肉はしっかり動いてさえいれば簡単には固まらないので、患者さんはほとんど自力で良い状態を保てるのです。
そこで、「一度良くなったけれどまた悪くなってしまった・・・」というリスクを抑えられるようになります。
症状改善はもちろん永久的な再発防止までできてしまうところが、緩消法の強みです。
■ポイント
・最初は腰へのアプローチを患者さんに理解してもらえないかもしれないが、結果を出せば納得してもらえる
・こわばっていた筋肉を軟らかくすれば患者さんはほとんど自力で良い状態を保てるので、症状の再発防止が期待できる
4.上半身でも下半身でも、腰へのアプローチが効果的
腰の筋肉へのアプローチの有効性は、上半身でも下半身でも同じです。両者の構造自体は違うのですが、それでも腰の筋肉が軟らかくなれば、あらゆる症状を消すことができます。
腰の筋肉の緊張が肋間筋あたりのこわばりに
上半身で考えてみると、腰の筋肉が無緊張状態になれば、肋骨を下に引っ張る動きがなくなります。
つまりここで腰の筋肉が硬いと、肋骨が下に引っ張られるので、間にある筋肉「肋間筋」あたりが全部こわばってしまうわけです。
それを肩の筋肉で支えなければいけないために肩こりが起こる、というケースは実は多いのです。
そうなってしまってもアプローチは簡単で、腰の筋肉をやわらげてあげればいいだけのこと。
結果、こわばりも結構不良もなくなっていって、症状が消えてくれるのです。
傷がない限りは下半身でもほかの不調でも同じ
下半身の場合は上半身と異なり、血管と神経に異常が生じて痛みや不調が出てきます。
それでもアプローチは同じで、腰の筋肉に注目すればいいだけです。
よほどの傷がない限りは、下半身における慢性痛も症状も改善されます。
意外に思われるかもしれませんが、このアプローチで花粉症が緩和されたり視力が戻ったりするケースもあります。
それだけに腰の筋肉へのアプローチは効果的で、幅広い症状を治療するうえで欠かせないポイントにもなっていくのです。
■ポイント
・上半身でも下半身でも、腰へのアプローチが大事
・上半身の症状は腰の筋肉の緊張が肋間筋あたりをこわばらせ、上の筋肉に影響を及ぼしている
・下半身の症状は血管と神経の異常が原因になっているが、腰の筋肉を緩めることで改善される
5.最後に・・・
以上、「痛みを完全に消すためには、なぜ腰の筋肉へのアプローチが必要なのか?」についてお話ししました。
最初はちょっと意外に感じられた先生でも、読み進めていくにつれて「なるほど・・・!」と思われたかもしれませんね。
その変化を患者さんにも実感してもらうことで、患者さんにとっても先生にとっても良い変化が生まれていくでしょう。
腰の筋肉さえ軟らかくなればほとんどの痛みは消えますし、一旦無緊張の状態を覚えてしまえば再発も防げるようになります。
それを可能にするのが私たち治療家の仕事。
ぜひあなたも、緩消法をマスターして、患者さまの健康と痛みや症状に悩まないライフスタイルの実現をサポートしてあげてくださいね!