緩消法は、実は下半身のしびれにも効果的です。

とは言っても、

「しびれにはきちんと原因があるから、筋肉を緩めるだけでは改善されないんじゃないの?」

「そんなに短時間で症状改善ができてしまうものなの?」など、

さまざまな疑問を抱えられている治療家の先生方は多いかもしれません。


そこで実際に、坂戸先生がしびれについてのセミナーを開催してくださいました。

しびれの仕組みやアプローチする際のポイント、腰にアプローチすることでしびれが改善される理由についてお話していきます。


ぜひ先生も、今回の記事でしびれの仕組みと腰との関係性について学び、患者さんへの治療に活かしていってくださいね!

1.まず、しびれとは?

さて、本題に入る前に、しびれについておさらいしておきましょう。


まずしびれには2種類あり、

①我慢ができる程度の「チクチク・ビリビリとした感覚を伴うもの(Aδ線維・C線維が関係)」

②我慢ができないほど辛い「ジンジン・ビリビリとした感覚を伴うもの(Aβ繊維が関係)」

で分かれます。生理学の世界での分類法で、前者は痛覚から影響を受けるもので、後者は例えば正座をしたときにあらわれるしびれ、触覚から影響を受けるものです。

正座時のしびれで言えば、膝下の下腿に血行障害があらわれることで、Aδ線維から影響を受け、触覚が麻痺するとともに「ジンジン・ビリビリとした」あのしびれが生じます。

その後、細い神経線維であるAδ線維・C線維にまで影響が及び、感覚がなくなり、筋肉自体の血行不良によって脱力が起こってしまうわけです。


片足だけのしびれなら、緩消法で解消できるが・・・

このようなしびれが片足だけに出ているのなら坂戸先生が考案・開発した緩消法でなくしてしまえます。


しびれ自体が血行不良によって起こるものなので、その原因である筋肉の緊張を取り除いてあげればいいことなのです。

ほとんどの場合では1回の施術で症状がなくなります。

ただし、ここで治療家の先生方に注意していただきたいことは、これは片足だけに症状が出ているケースでの話だということです。

もし両足にしびれが出ているのなら、病気や薬の影響だと言えます。

この場合は患者さんにきちんとお話しして、医療機関を受診するようにアドバイスをしてあげてくださいね。


■ポイント

・足のしびれには、

①我慢ができる程度の「チクチク・ビリビリとした感覚を伴うもの(Aδ線維・C線維が関係)」

②我慢ができないほど辛い「ジンジン・ビリビリとした感覚を伴うもの(Aβ繊維が関係)」がある

・しびれは血行不良によって起こっているため、原因となる筋肉の緊張をなくせば症状を改善できる

・ただし、片足ではなく両足にしびれがある場合には別の理由が考えられることから、医療機関への受診をすすめること

2.足のしびれを改善させるために、腰の筋肉を和らげる理由とは?

治療家の先生方によっては意外に思われるかもしれませんが、それでは、いよいよ足のしびれと腰へのアプローチついてお話ししていきます。

足のしびれを改善させるには、腰の筋肉を弛緩させることが最も重要なキーポイントです。


腰の筋肉は、実は身体のいろいろな部位とつながっていて、ここに不調が起きてしまうと全身に回ってしまうからです。

腰の筋肉が硬くなると、臀部や鼠径部の筋肉まで硬くなり、血液が滞ります。これによって、痛みやしびれ、冷えなどの症状が出てくるのです。

腰の筋肉の緊張によって動脈が圧迫されると、下半身への血流が滞り、痛み、しびれ、冷え、突っ張り感が出る。

静脈が圧迫されると、老廃物が滞り、痛みやむくみ、だるさ、ふるえが出る。


こうして考えていくと、しびれに限らずさまざまな不調の根本原因は腰です。だからこそ、腰の筋肉を和らげる必要があるのです。

足のしびれに対しては、腸骨稜に癒着した筋肉にアプローチ

足のしびれを改善させるには腰の筋肉へのアプローチがもっとも重要で、そのなかでも簡単かつ最速で改善できる位置を探す必要があります。


・下腿の前面にしびれが生じているケースには、腸骨稜の前面にある筋肉にアプローチ

・下腿の側面にしびれが生じているケースには、腸骨稜の側面にある筋肉にアプローチ

・下腿の背面にしびれが生じているケースには、腸骨稜の背面にある筋肉にアプローチ


と、位置に合わせての緩消法を意識してください。

下腿のしびれは腸骨稜周辺の筋緊張によるケースが多いため、これらにアプローチすればしびれは簡単に消えていきます。

足裏のしびれには、後脛骨動脈と脛骨神経周辺に注目

これに対し、足裏のしびれに悩んでいる患者さんには、違うアプローチのほうが適しています。


足のしびれに対しては腸骨稜でなく、脛の部分「後脛骨動脈」「脛骨神経周辺」の筋肉を弛緩させることがポイントです。

足のしびれ自体は、腸骨稜を弛緩させてあげれば改善されるものなのですが、どうしても足指にしびれが残ってしまう場合があります。

そのような場合には脛に注目して、これらの筋肉にアプローチしてあげてください。


■ポイント

・足のしびれの根本原因は腰にあるため、腰へのアプローチが大事

・しびれに対しては腸骨稜の筋肉の癒着に注目し、場所に合わせて施術する

・足裏のしびれは、脛の部分「後脛骨動脈」「脛骨神経周辺」の筋肉を弛緩させることが大事

3.下半身のしびれを短時間で消滅!緩消法の意味とは?

さて、ここまで下半身のしびれを緩消法で改善する方法についてお話ししてきました。


最初は「本当なの?」と感じられていた先生も、ここまで読み進めた今では「確かに腰にアプローチすれば、しびれを消せるかもしれない!」と思えてきたのではないでしょうか?

実は・・・緩消法のさらにすごいところは、下半身のしびれを消すことはもちろん、それを短時間で完了させてしまえるということなのです。


患者さんからの信頼にもつながる

治療家の先生方にとって、患者さんに信頼してもらうもっとも大事なポイントは、「いかにその症状を劇的に治せるか?」ですよね。


長い間症状に悩んでいた患者さんにとっても、手ごわいしびれを短時間で治せてしまう先生の存在は、インパクトが強いはずです。


それを緩消法ではいとも簡単にやってのけてしまうのですから、当然、患者さんも感動します。

30分施術しても変わらなかったケースと、数秒や数分で症状が完全に消滅、少なくとも半減するケースでは、後者のほうが患者さんのためになります。

だからこそ、後者の結果を出せる緩消法が必要になってくるのです。

全身の筋肉を無緊張状態にすれば、再発も防げる!

しびれはもちろん慢性痛、冷え、不調を改善したうえで、再発を防げる点も、緩消法ならではの特徴です。

一度施術をしてしまえば、よほどのことがない限りは再発しない。少しずつ治していって患者さんにリピートしてもらい、囲い込む形とはまた違うのです。


筋肉の状態を10段階で分けると、

————

10:もっとも硬い

9:毎日痛みを感じる

8:毎日痛みを感じる

7:毎日痛みを感じる

6:痛みを感じる

5:痛みを感じる

4:力こぶができる

3:力こぶができる

2

1

0無緊張

————


になります。症状を根本的に消滅させて再発を防ぐには、筋肉を0の状態にしてあげればいいのです。


そして、腰の筋肉を軟らかくしてしまえば全身の筋肉が緩むので、0の状態を作れます。

筋肉としてしっかりと残っているけれどこわばりがなく、猫の筋肉のような状態です。

また、緩消法で無緊張にした筋肉は、基本的には7の状態より硬くなることはありません。

しっかりと動いて生活をしていれば、ほとんど自然に健康的な生活を送れるようになります。


■ポイント

・緩消法では足のしびれを根本的かつ短時間で解消でき、患者さんからの信頼にもつながる

・再発防止を防ぐには、腰の筋肉を無緊張にすることが大事

・緩消法で無緊張状態にした筋肉は、10段階のうち「7」より硬くなるケースはない


4.最後に・・・

動いているときにも安静にしているときにも、容赦なくやってくる下半身のしびれ。

身体も心も休まらない状態が長く続き、患者さんにとって大きな悩みの種になります。

同時に治療家の先生方にとっても悩みが多い症状ですよね。


でも、そんな厄介な下半身のしびれも、緩消法のアプローチがあれば何ら難しいプロセスを必要とせずに解決できます。

腰の筋肉さえ緩めてしまえば短時間で楽になり、指先にしびれが残る場合でも後脛骨に緩消法を用いれば、根本改善をすぐに実現できます。


「患者さんの悩みを解決できない・・・」

「30分の施術ではしびれを取り切れない・・・」とお悩みの先生にこそ、

坂戸先生が考案・開発した緩消法はぜひおすすめです。

患者さんもあなた自身も救える、大きな発見となってくれるでしょう。

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